お宝No.240
認知症にやさしいまちづくり
提案者: 高齢者福祉施設西院 (右京区)
高齢者福祉施設西院では,認知症にやさしいまちづくりの取り組みを行っています。
【認知症にやさしく,誰もが暮らしやすいまちづくりのためのイベント~RUN伴~】
「RUN伴(らんとも)」は、認知症の当事者も含めた参加者全員がタスキをつなぎ、走って日本を縦断するイベントです。今年で8回目の開催となります。
昨年度は,京都府内で520名(うち認知症当事者50名)に参加いただきました!
私たちの福祉施設が京都市内の実行委員となっており、このイベントを多くの方に知っていただくとともに、さらに参加チームを増やしたいという思いで広報活動に取り組んでいます。
RUN伴を多くの方に知っていただき,認知症のことを自分ごととして捉え、参加・応援していただくことにより、新たな出会いやつながり、活動が生まれます。このイベントの開催により、「認知症にやさしく、誰もが暮らしやすいまちづくり」を目指します。
【Sitte】
西院デイサービスを利用される高齢者のみなさんによるものづくり=お仕事の創出を通して,
認知症や要介護であっても,環境を整えればできることがあり,誰かの役に立ちたいという利用者さんの想いを“知って”(Sitte)ほしいというう願いをもとに,実社会や地域とつながる運営を目指して西院デイサービスが進めている事業です。
【ひとめひとめ】
「ひとめひとめ」は、2018年に生まれた、京都市西院老人デイサービスセンターのオリジナルブランドです。
ブランド名のとおり、ひとめひとめ心を込めて針を刺して作る刺し子の商品制作をしています。
刺し子商品を制作しているのは、2022年現在、平均年齢86歳の女性利用者です。
昔取った杵柄で、裁縫経験者ですが、意外にも刺し子をするのは初めての方ばかり。
刺し子の商品開発をメンバー全員で「あ~だこ~だ」言いながら、時には気持ちが挫けそうになりながらも、ゆったりと活動しています。
進捗状況・成果
京都初!Onlineタンゴセラピーに参加
2021年4月26日
アルゼンチンタンゴのリズム音楽に合わせて体を動かすユニークなタンゴセラピー体験が毎週オンラインで実施されています。
主催であるNPO法人日本タンゴセラピー協会本部のある東京では,これまでもいくつかの福祉施設がプログラムとして取り入れていたそうですが,コロナ禍で対面での出張ができなくなったため,オンラインプログラムとして配信をはじめ,全国の参加者が集っているそうです。
4月には,高齢者福祉施設西院のみなさんが京都から初めての参加者となり,まちづくり・お宝バンク取組提案者で京都事務局も務める「京都ダンスでつながろうプロジェクト」代表 坪田さんも大歓迎されていました。
高齢者の方々にとっては,若いころにタンゴブームもあり,アルゼンチンタンゴになじみがある方もいらっしゃるそうです。京都にも当時の映画スターが常連さんとなっている有名なタンゴ喫茶がありましたが,そんな懐かしい思い出も蘇りそうですね。
参加者も,多世代・多国籍でみなさん楽しく参加されているようです。
高齢者福祉施設に響くムーディーな音楽という意外な組み合わせがなんとも素敵で面白いですね。
京都リビング新聞に取り組みが掲載されています
2020年10月13日
高齢者福祉施設西院の取組「RUN伴」「sitte」と、若年性認知症の理解を広げる活動をされている西院スタッフの下坂さんの「#記憶とつながる」が、京都リビング新聞の特集「認知症と共生する社会へ」に掲載されました。
9月は世界アルツハイマー月間で、毎年この時期には各地でイベントも開催され、認知症と共に生きる社会への理解を広げる機会も設けられてきました。
残念ながら、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにRUN伴は中止となりましたが、これまで積み重ねてきた活動について、京都リビング新聞社さんが丁寧に取り上げてくださったことで、たくさんの方にこの取組を知っていただくことができました。
~お宝バンク内の連携~「京都大学浅利研究室」が「高齢者福祉施設 西院」へマスクを寄付!
2020年6月2日
お宝No.240(RUN伴)及びNo.295(おいでやす食堂)に提案し,活動している高齢者福祉施設 西院(河本施設長)では,新たな取組として,木工製品の製作を主とした高齢者の社会参加プロジェクト「Sitteプロジェクト」を2018年に立ち上げました。(詳細はNo.240記事内参照。)この取組はNHKの「認知症とともに生きるまち大賞」も受賞しました。
2019年,行政と市民がデータを活用して協働で地域課題解決のアイデアを競うコンテスト,東京大学大学院主催の「チャレンジオープンガバナンス2019」において,京都市の林業振興課から出されたテーマ「林業振興と北部山間地域の活性化」に対して,高齢者福祉施設 西院を含む市民グループが結成され,京都市京北地域唯一の高校北桑田高校の森林リサーチ科と連携し,林福連携のまちづくりを目指すお宝No.351(チームKyo-So)が生まれました。
同取組は,コロナウイルスの影響により最終審査が中止となった同コンテストで,ファイナリストに選ばれ,その後も同事務局のサポートを受けて活動しています。
並行した別の動きとして,SDGs先進都市である京都市をフィールドに産学公(お宝No.363(京都大学 浅利研究室),京都市,リコーなど)が連携し,SDGsの達成に向けてともに考え,行動し,発信する「超SDGsコンソーシアム」が結成されました。
同取組が人口減少が課題となっている山間地域(京北)をフィールドとした,山間部の持続的発展の課題に取り組む中で,京都市のコーディネートにより,前出の林福連携プロジェクト「チームKyo-So」と連携をすることとなり,Web会議,勉強会等を経て,5月28日(木)に高齢者福祉施設 西院内において,関係者同士の顔合わせ行いました。
この際,京都大学浅利研究室から高齢者福祉施設 西院に,マスクの寄付のご提案があり,同日贈呈されました。
お宝No.240「認知症にやさしいまちづくり」のためのランニングイベント ~RUN伴~
お宝No.295 多世代交流食堂「おいでやす食堂」がつなぐ誰もが暮らしやすいまちづくりのためのネットワーク構築
高齢者福祉施設西院の新たな取組紹介
2018年12月19日
「認知症にやさしく,誰もが暮らしやすいまちづくり」をコンセプトに毎年開催されている「RUN伴」京都実行委員として活躍する高齢者福祉施設西院が温め続けてきた事業企画が,「西院デイサービス」「株式会社エーゲル」「mumokuteki」の協働で「木育プロジェクト」としてスタートし,まな板とカッティングボードという商品になって実現しました。
ものづくり,高齢者の仕事の創出,社会との繋がり・生きがいづくり,地域産業への貢献など,さまざまな意義を含む想いを知って欲しいと「Sitte」と名づけられた商品は,西院デイサービスを利用されている方が一つひとつ丁寧に磨き上げて作られているものです。
要介護状態でも,認知症でも,何かしらの支援が必要な方でも,できることがある。貢献できることがある。社会と繋がり続けることができるということを「Sitte」を通して体現されています。
第一弾として,銀杏やヒノキを使った立派なまな板や,模様も美しいカッティングボードが「mumokuteki京都」ショップ2階にて常設販売されています。今後も新たな商品展開を検討中とのことですので,お立ち寄りの際はぜひご覧ください。
RUN伴2018京都を開催しました
2018年11月28日
平成30年10月27日(土)に開催した「RUN伴2018」京都は大盛況のうちに終了することができました。
今年も天気予報は、この日だけ「雨」。またかぁ・・という気分でしたが、当日は快晴となり、暑いくらいのお天気になりました。
参加された皆さんは気持ちよく走れたのではないでしょうか。今年は昨年の倍の人数の方のエントリーがあり、京都市内11行政区を回るルートを作ることができました。地域ごとの特色を出したルートもあり、「認知症にやさしいまちづくり」をキーワードに地域の方同士がつながり、思いを共有できる機会にできたのではないかと思っています。
ご参加いただいた皆さま、ご協力、応援をいただいた皆さまに感謝いたします!
来年はさらにこのつながりが広がればと思っています。
報告:RUN伴2018京都市実行委員会
「RUN伴」を開催しました
2017年11月10日
平成29年10月22日(日)に「RUN伴」を開催しました。
RUN伴とは、認知症になっても暮らしやすいまちづくりを目指して取り組むランニングイベントです。今年は京都府全体で520名の参加者があり、うち50名ほどが認知症の当事者の方です。
イベントでは、認知症の人もそうでない人も誰もが一緒にランニングを楽しむ事ができました。当日は、大型台風が直撃となり、悪天候の中、「何とかタスキを次に繋ぎたい!」という思いで決行しました。
このような思いを参加してくださったランナーの皆さま、中継地や応援などでご協力いただいた商店街などの皆さまも同じように感じてくださっていたようで、みんなの気持ちをひとつにすることができました。
京都市内では、最終ランナーを門川市長と認知症当事者の曽根勝さん、花園大学の学生さんに担っていただき、河原町三条~ゼスト御池までの商店街を華やかに駆け抜けていただきました。
ゴールイベントでは、当事者の曽根勝さんが「認知症になって失望していたが、こんなに楽しい事ができる!夢みたい!」とお話くださり、会場のみんなの胸が熱くなりました。このように曽根勝さんも感じられた想いをRUN伴を通して私たちが知ることがこの取組をする大きな意味ではないかと思っています。
この後、私たちがつないだタスキは山口県へつながります。全国みんなが同じ思いでつながっている事に心強さを感じます。
RUN伴はイベントで終わるのではなく、この後、どのように行動するかが重要です。さあ、今からが何かが変わるスタートです!市民の皆さんも自分たちに何ができるか、何をしていくか、一緒に考えていきませんか。
終わりに、ご協力いただいた皆さまにこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
報告:RUN伴実行委員会
市民ライター講座で作成された記事が掲載されました!
2017年10月18日
「まちづくり・お宝バンク」に提案いただき活動されている方々に、市民の方がインタビューをし、記事を作成いただく「市民ライター講座」で作成された記事が、「みんなでつくる京都」に掲載されました。
ラジオ番組「Let’s KYO Together~今日からはじめる、京からはじまる~」に出演!
2017年8月21日
毎週日曜日にエフエム京都で放送中のラジオ番組「Let’s KYO Together~今日からはじめる、京からはじまる~」に出演いただき、RUN伴の開催などについてお話しいただきました。(平成29年8月20日放送)
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