まちづくり・お宝バンク

お宝No.351
京都の“木”とICTの“目”でつながる“心” ~林福連携「京想(きょうそう)」プロジェクト~

提案者:  チームKyo-So(共創し,協奏し,京想する) (北区)

林業を主産業とする京都北部の農山村地域は、人口と担い手の減少、木材需要の低下により疲弊しています。
私たちは、ICTを活用して、農山村地域と都市部の「つながり」、若年者と高齢者の世代間の「つながり」、住民同士の「つながり」を創出することを通じて、林業の活性化、農山村地域コミュニティ全体の活性化を目指します。

<解決アイデアの内容>
【概要】林福連携による世代を超えたつながりで創る木工製品とICTを活用したつながり促進の仕組=「京想プロジェクト」
それぞれの既存の事業目的や課題意識を持つ事業者が「つながり」づくりの合言葉のもと、農山村地域と市街地、学生と高齢者、市民と事業者が協働した「木工製品生産事業」を企画いたします。
同時に、「持続可能性の高い」「つながり」から生まれた木工製品であることを認証する制度の検討を京都市に求めていこうと考えております。
また、生産過程をICTで見える化・数値化し、その魅力をSNSで発信することで、「木」と「木に携わるすべての人」の価値を高めます。そして、農山村地域と都市部の新しい顔の見える関係、多世代の新しいつながりを創出し、持続可能性のある木の利用と地域コミュニティの強化につなげていきたいと考えております。
具体的なアイデア内容は、以下(文章・図)の通りです。

アイデア① 「林福連携」の木工製品の企画・販売 ※林福連携:林業と福祉分野の連携
農山村地域にある高校の林業科の学生が切り出した木材と街の福祉事業者の高齢者と京北在住のアーティストがタッグを組んで、京北の木の魅力と作り手の想いが詰まった木工製品(木のおもちゃ、食器、SDGsグッズ等)をつくります。福祉施設や地域の高齢者が製作過程に携わりながら生産、販売します。
あわせて、地域課題、社会課題に貢献すると認定された木工製品に、行政(京都市)から「京杣木(みやこそまぎ)が結ぶつながり木工製品(仮)」認定マークを付けてもらう認証制度を提案いたします。

アイデア② ICTで見える化し、働く場の「つながり」を促進
木工製品の生産工程に携わる地域の住民(おじいちゃん、おばあちゃんなど)のための作業の場を作り、センサー技術を使い、そこに参加する人の行動を可視化します。(例:いつからいつまで○○さんが磨き作業に関わった、今この作業場に○○さんが参加中、など)
消費者向けに、(個人情報に配慮しながら)可視化された行動データを「木工品」のバックグラウンドストーリーとして発信するとともに、地域の中では、コミュニケーションツール、コミュニケーションの場づくりに生かしてもらいます。

アイデア③SNSを通じて、作り手買い手がつながることで、モノ(木工製品)づくりのプロセスを共有し、双方向の情報共有を実施
SNSプラットフォームを利用し、木工製品の背景、『見える化』された担い手の情報やインタビュー記事、地域の情報等を発信します。このプラットフォームを通じて、購入者が木工製品の背景を知られるだけでなく、購入者から感謝の言葉や使われ方が、作り手側にも共有され、関係者全体のやりがいにもつながると考えています。

進捗状況・成果

Kyo-So第一弾プロジェクト「林業科高校生と高齢者がつくる林福連携のものづくり」商品発表!

2020年11月7日

今春企画がはじまり、コロナ禍の中オンライン会議を導入して6月から本格的にスタートした、京北の北桑田高校森林リサーチ科の高校生と、高齢者福祉施設西院で「はたらく」高齢者のコラボ商品が完成しました!

コースター、賽銭箱型貯金箱、木製スマホスピーカーの3点で、11月7日(土)、8日(日)にあうる京北で開催される「ツクル森2020」で展示販売します!

デザインと加工を北桑田高校森林リサーチ科の高校生が、組み立て、磨き、オイル仕上げを高齢者施設西院の利用者が担い、夏から秋にかけて作ってきました。

このプロジェクト商品が完成するまでの高校生の思いや、高齢者施設西院での作業の様子をご紹介します。

≪高校生からのメッセージ≫
○コースター
近年、世界的にも日本文化が注目され、和柄も人気があります。また「鬼滅の刃」の中でもいろんな和柄が登場し、ちょっとしたブームでもあります。私たちもこれに乗って、コースターを考案し、レーザー加工機で製作しました。ベルトサンダーで研磨するとき、指も削ってしますので痛かったです。

○貯金箱
大きく賽銭箱とレーザーで彫刻しているので、お金を入れるたびにお祈りすれば、ご利益がありそうな気がします。角材や底板を入れる溝は、ノミを使った手作業で、とても時間がかかりました。

○スマホスピーカー
レーザー加工機で切断できる板の厚みは8mm程度なので、9層構造を貼り合わせるようにしました。繊維方向を一層ずつクロスさせるのに、順番を間違えたり、層の間に隙間ができたりし、不良品をたくさん作ってしまいました。販売品は完璧に仕上がっています。

≪高齢者福祉施設西院の様子≫

企画会議(交流~商品企画)@オンライン
○オンライン企画会議当日は、大きなスクリーンに高校生の顔を映して話し合いをしました。デイサービスのご利用者は、どこを見たら良いのか悩む感じでしたが、職員が「高校生が話しかけてますよ」と伝えると、スクリーンに意識が向いて、笑顔で返事をしだされました。
慣れるまで、少し戸惑われていましたが、慣れてしまうとスムーズに話ができ、高校生の質問に答えておられました。「あの子イケメンやなぁ」という言葉も出てきて、だんだんと興味が湧いてこられた感じでした。

○小部屋に分かれた「ブレイクアウトルーム」では、数名ずつのグループに分かれて、高校生とお話しました。具体的な商品のアイディアを見たり、聞いたりして、「面白いなぁ」と言われたり、「あれは何に使うの?」など、目新しい商品もあり、興味深く見ておられました。

○利用者へ高校生より質問があった際に、「行きたいところはありますか?」という質問に「新婚旅行で行った思い出のところ」を言われたのが印象的でした。若い方と話して、昔を思い出されたのかもしれません。

企画会議(商品販売)@オンライン
○値段付けの時は、なかなかご自身の対価や材料費について見当をつけるのが難しいご様子でしたが、「自分の分身のように気持ちを込めて磨いて作っている」ことが付加価値として値段に反映することを伝えると、少し驚いておられた様子でした。「この値段で売れるかな」など、売り切ることの達成感が欲しいところもあり、少し複雑なところがあったかもしれません。

製作指導@西院
○高校生が西院に来てくれて、一緒に賽銭箱型貯金箱を組み立てました。高校生とは、オンライン以外で、初めて出会いました。「ほんまもんや~」と声が上がり、スッと一緒に作業に入れたのは、オンラインでも、お互いに馴染みの関係になっているのだと思いました。

制作風景@西院
○コースターへのオイル仕上げは、手を動かしながら、女子会のようにおしゃべりしながらの作業でした。なにか作業があると、お話が弾みやすいのか、本当にキャッキャとなる雰囲気で年齢関係ない風景だなぁと感じます。

○チームで行うと、連携作業が生まれます。そして、リーダー格の方が決まります。集団って不思議ですね。「私がここまでするから、○○さんは、ここをしてね。これは、こっちにおいてね」など、的確に仕切る方が出るので、うまく流れができ、スムーズに作業が進みます。

○賽銭箱型貯金箱は2人1組で1つを組み立てます。協働作業です。そこに、ボランティアさんや職員が加わり、補助します。一度、差し込んだ木材がバランスを崩して壊れてしまう・・。「キャー」「ワー」という歓声が上がります。ボランティアさんの「うまいうまい、そうそう、良い調子!」という言葉に乗らされ(笑)て、どんどんこなれていく手つき、金づちを打つ音も力強くなり、にぎやかな時間となります。この日は、NHK京都さんの取材でしたが、カメラを意識することもなく、夢中でした。最後に、NHKの取材の方が、「こんなに楽しい取材は初めてです」と言われたのが嬉しかったです。

○すべての木工作業は、最後に“先生”のチェックを受けます。それは、どんな商品を作るときも決まっています。木工班は、その流れに慣れています。今回も最後は先生のチェックを受けます。最近は、ボランティアさんが先生になることも。その先生は、なんと、木材で家を建てたことのあるつわものだったのです!「さすが!」と利用者の皆さんと納得でした。

「チームKyo-So」が取り組む北桑田高校と高齢者福祉施設「西院」の「林福連携プロジェクト」が本格始動しました!

2020年6月15日

お宝No.240「高齢者福祉施設西院」では,施設利用者さんの社会参加の一環として,以前から木工製品の販売事業(ブランド名:sitte/シッテ)に取り組んでいます。

「チームKyo-So」では,このsitteブランドと「京北」がタッグを組み,京北木材を使った新製品の開発にチャレンジしています。

今回は,京北の北桑田高校と高齢者福祉施設西院をzoom(Web会議システム)で結んだ初顔合わせのワークショップを紹介します。

よく晴れた爽やかな初夏。6月8日の午後に,京北の北桑田高校課題研究授業の履修生5名,西院の高齢者福祉施設西院の利用者さん10名と関係スタッフ,チームKyo-Soプロジェクトメンバーにより,オンラインのワークショップが開催されました。

高校生,高齢者の方には初めてWeb会議に参加する方も多くいらっしゃいましたが,何とか全体でのご挨拶,自己紹介,小グループに分かれての話し合いを実施し,お互いの顔や背景を知り合うことができました。

高校生と施設利用者さんがブレイクアウトセッション(小グループに分かれた話し合い)に分かれてお互いにインタビューをしあう場では,高校生の将来の夢や,施設利用者さんの好きな食べ物など,色々な話に花が咲き,積極的で笑顔あふれる交流が持てました。

6月22日には,実際に高校生と施設利用者の方が協働でどんな作品,製品を作っていくかを考えるワークショップを企画しています!

~お宝バンク内の連携~「京都大学浅利研究室」が「高齢者福祉施設 西院」へマスクを寄付!

2020年6月2日

お宝No.240(RUN伴)及びNo.295(おいでやす食堂)に提案し,活動している高齢者福祉施設 西院(河本施設長)では,新たな取組として,木工製品の製作を主とした高齢者の社会参加プロジェクト「Sitteプロジェクト」を2018年に立ち上げました。(詳細はNo.240記事内参照。)この取組はNHKの「認知症とともに生きるまち大賞」も受賞しました。

2019年,行政と市民がデータを活用して協働で地域課題解決のアイデアを競うコンテスト,東京大学大学院主催の「チャレンジオープンガバナンス2019」において,京都市の林業振興課から出されたテーマ「林業振興と北部山間地域の活性化」に対して,高齢者福祉施設 西院を含む市民グループが結成され,京都市京北地域唯一の高校北桑田高校の森林リサーチ科と連携し,林福連携のまちづくりを目指すお宝No.351(チームKyo-So)が生まれました。

同取組は,コロナウイルスの影響により最終審査が中止となった同コンテストで,ファイナリストに選ばれ,その後も同事務局のサポートを受けて活動しています。

並行した別の動きとして,SDGs先進都市である京都市をフィールドに産学公(お宝No.363(京都大学 浅利研究室),京都市,リコーなど)が連携し,SDGsの達成に向けてともに考え,行動し,発信する「超SDGsコンソーシアム」が結成されました。

同取組が人口減少が課題となっている山間地域(京北)をフィールドとした,山間部の持続的発展の課題に取り組む中で,京都市のコーディネートにより,前出の林福連携プロジェクト「チームKyo-So」と連携をすることとなり,Web会議,勉強会等を経て,5月28日(木)に高齢者福祉施設 西院内において,関係者同士の顔合わせ行いました。

この際,京都大学浅利研究室から高齢者福祉施設 西院に,マスクの寄付のご提案があり,同日贈呈されました。

お宝No.240「認知症にやさしいまちづくり」のためのランニングイベント ~RUN伴~

お宝No.295 多世代交流食堂「おいでやす食堂」がつなぐ誰もが暮らしやすいまちづくりのためのネットワーク構築

お宝No.351 京都の“木”とICTの“目”でつながる“心” ~林福連携「京想(きょうそう)」プロジェクト~

お宝No.363 京都市を超SDGsな地域として持続させるべく、様々な社会実装事業を始める

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お宝No.351 登録情報
提案者 チームKyo-So(共創し,協奏し,京想する)
WEBサイト等のURL http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/padit/cog2019/
提案者の区分 市民グループ・地域団体 
提案者の所在地 北区 
提案の種類 私たちが取り組みます!  私たちこんな取組をしています(情報提供)! 
提案の区分 特定テーマ以外 
提案のカテゴリー 地域活性化  文化・芸術  環境  産業  福祉 
提案に関連するSDGsの目標番号
SDGsとは リンク先の目標番号のアイコンを選択すると詳細が表示されます)
すべての人に保健と福祉を エネルギーをみんなに、そしてクリーンに 働きがいも経済成長も 産業と技術革新の基盤をつくろう 住み続けられるまちづくりを つくる責任つかう責任 気候変動に具体的な対策を 陸の豊かさも守ろう 

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