まちづくり・お宝バンク

京都がオレンジ色に染まる日。認知症の人と伴に走る「RUN伴」の取組

掲載日: 2017年10月18日

 

みなさんは認知症にどんなイメージを持っていますか?

「物忘れが多いけど自分には関係ない」と考えている方も多いかもしれません。実際のところ、認知症へのマイナスイメージが、認知症の人やその家族への理解を阻む壁となっています。

そんな中、「RUN伴(ランとも)」というプロジェクトが注目を集めているのをご存知でしょうか。2011年に「NPO法人認知症フレンドシップクラブ」が始めた「RUN 伴」は、認知症の人や家族、支援者、そして一般の人が、ともに認知症支援のシンボルカラーであるオレンジ色を身につけてタスキリレーをするというイベントです。

今では北は北海道から南は沖縄まで日本全国に広がり、2017年には海を越え台湾までタスキをつなぐことになりました。

「RUN 伴」に参加することで、認知症の方と接点がない人でも、リレー仲間としてつながることができます。オレンジを身につけて気軽に参加するだけで、「認知症はひとつの個性であり、周りからのサポートがあればみんなと一緒に走ることができる」という前向きなメッセージを受け取ることができます。そういう意味で「RUN伴」は、認知症について正しく知るきっかけをつくっているのです。

京都市エリアでは、「高齢者福祉施設 西院」を中心に2014年から「RUN伴」に参加し、初年度の3チームから現在は27チームに増えました。

また「RUN伴」を通じて関心を持った人たちがサポーター講座を受けるなど、新たな支援者の輪も広がっています。

商店街や観光地がオレンジ色に染まることで、街全体に「一体感」を生み出します。そんな認知症にやさしいまちづくりは、きっと誰もが暮らしやすいまちづくりの実現につながるはずです。

次のイベントは10月22日とのこと。

ぜひみなさんもオレンジ色を身につけて、街に出かけてみませんか?

 

記事の執筆 池田 美由紀 さん、樋口 幸則 さん


  • この記事は、市民ライター講座を受講された方に執筆いただいた記事です。
  • RUN伴は、「まちづくり・お宝バンク」に登録されているイベントです。

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