京都市の考え方

行政にとっての市民協働イノベーションエコシステム

行政は市民と企業をファシリテートし、良いアイデアを政策につなげる

行政が進める市民協働は、「市民協働イノベーションエコシステムを育てる」ことでもあり、特定の問題解決のために「活用する」ことでもあります。

エコシステムを使って、地域の社会課題を市民参加と企業連携によって、解決に導くことができます。行政は政策の推進につながり、市民は主体的な参加により満足度が上がり、企業はイノベーションを推進できる、というwin-win-winの関係性を生み出します。

行政にとっての市民協働イノベーションエコシステムのもたらす便益

「市民協働イノベーションエコシステム」は、「企業、大学、NPO・まちづくり団体、行政などが相互作用することで、イノベーション(社会課題への新たな解決策や行動、発想など)が連鎖的に生み出されていくネットワークや場」です。

行政は社会課題解決に向けて、市民協働イノベーションエコシステムにアクセスすることによって、NPO等と企業の主体的かつ創造的なさまざまな助けを得ることができます。

供給サービス 行政が取り組みたい社会課題に関して、同じ問題意識をもった企業やNPO等の協力を得て、社会課題解決のための知識、技術や設備、空間、人材などのリソースを得ることができます。
調整サービス それぞれ特徴のあるハブ組織と出会い、行政が目指す社会課題解決と連携可能な企業やNPO等を紹介してもらい、社会課題に関わるワークショップへの参加に始まり、パートナーとして事業運営を頼んだり、あるいは自発的な企業・NPO等の取り組みと連携することで社会課題解決をコレクティブ(協調的に)進めることができます。
文化サービス 企業、NPO等と出会うことで、異なる考え方を取り入れたり、社会課題解決のためのクリエイティブな協働関係を築くことができます。
基盤サービス 企業やNPO等、ハブ組織とつながることで、行政はビジネスを理解しながら社会課題解決を推進できる人材に育っていくことができます。

行政のなすべきこと

市民協働イノベーションエコシステムは、市民力として京都市が育んできた、都市の未来を創る主体的な個人・組織のネットワークです。行政は、このイノベーションエコシステムを活用することで恩恵を得ることができますが、それにとどまることなく、「市役所自体が京都市の市民協働イノベーションエコシステムの一員として、行政職員が、企業、NPOなどの活動や、地域社会が目指す課題や市民協働イノベーションエコシステムにつなぐ役割を発揮していく」必要があります。そして、長期的に「市民協働イノベーションエコシステムが健全に発展する」ことをめざして、積極的に協働・連携を進めていくことが重要です。

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