Kyo-So第一弾プロジェクト「林業科高校生と高齢者がつくる林福連携のものづくり」商品発表!

今春企画がはじまり、コロナ禍の中オンライン会議を導入して6月から本格的にスタートした、京北の北桑田高校森林リサーチ科の高校生と、高齢者福祉施設西院で「はたらく」高齢者のコラボ商品が完成しました!

コースター、賽銭箱型貯金箱、木製スマホスピーカーの3点で、11月7日(土)、8日(日)にあうる京北で開催される「ツクル森2020」で展示販売します!

デザインと加工を北桑田高校森林リサーチ科の高校生が、組み立て、磨き、オイル仕上げを高齢者施設西院の利用者が担い、夏から秋にかけて作ってきました。

このプロジェクト商品が完成するまでの高校生の思いや、高齢者施設西院での作業の様子をご紹介します。

≪高校生からのメッセージ≫
○コースター
近年、世界的にも日本文化が注目され、和柄も人気があります。また「鬼滅の刃」の中でもいろんな和柄が登場し、ちょっとしたブームでもあります。私たちもこれに乗って、コースターを考案し、レーザー加工機で製作しました。ベルトサンダーで研磨するとき、指も削ってしますので痛かったです。

○貯金箱
大きく賽銭箱とレーザーで彫刻しているので、お金を入れるたびにお祈りすれば、ご利益がありそうな気がします。角材や底板を入れる溝は、ノミを使った手作業で、とても時間がかかりました。

○スマホスピーカー
レーザー加工機で切断できる板の厚みは8mm程度なので、9層構造を貼り合わせるようにしました。繊維方向を一層ずつクロスさせるのに、順番を間違えたり、層の間に隙間ができたりし、不良品をたくさん作ってしまいました。販売品は完璧に仕上がっています。

≪高齢者福祉施設西院の様子≫

企画会議(交流~商品企画)@オンライン
○オンライン企画会議当日は、大きなスクリーンに高校生の顔を映して話し合いをしました。デイサービスのご利用者は、どこを見たら良いのか悩む感じでしたが、職員が「高校生が話しかけてますよ」と伝えると、スクリーンに意識が向いて、笑顔で返事をしだされました。
慣れるまで、少し戸惑われていましたが、慣れてしまうとスムーズに話ができ、高校生の質問に答えておられました。「あの子イケメンやなぁ」という言葉も出てきて、だんだんと興味が湧いてこられた感じでした。

○小部屋に分かれた「ブレイクアウトルーム」では、数名ずつのグループに分かれて、高校生とお話しました。具体的な商品のアイディアを見たり、聞いたりして、「面白いなぁ」と言われたり、「あれは何に使うの?」など、目新しい商品もあり、興味深く見ておられました。

○利用者へ高校生より質問があった際に、「行きたいところはありますか?」という質問に「新婚旅行で行った思い出のところ」を言われたのが印象的でした。若い方と話して、昔を思い出されたのかもしれません。

企画会議(商品販売)@オンライン
○値段付けの時は、なかなかご自身の対価や材料費について見当をつけるのが難しいご様子でしたが、「自分の分身のように気持ちを込めて磨いて作っている」ことが付加価値として値段に反映することを伝えると、少し驚いておられた様子でした。「この値段で売れるかな」など、売り切ることの達成感が欲しいところもあり、少し複雑なところがあったかもしれません。

製作指導@西院
○高校生が西院に来てくれて、一緒に賽銭箱型貯金箱を組み立てました。高校生とは、オンライン以外で、初めて出会いました。「ほんまもんや~」と声が上がり、スッと一緒に作業に入れたのは、オンラインでも、お互いに馴染みの関係になっているのだと思いました。

制作風景@西院
○コースターへのオイル仕上げは、手を動かしながら、女子会のようにおしゃべりしながらの作業でした。なにか作業があると、お話が弾みやすいのか、本当にキャッキャとなる雰囲気で年齢関係ない風景だなぁと感じます。

○チームで行うと、連携作業が生まれます。そして、リーダー格の方が決まります。集団って不思議ですね。「私がここまでするから、○○さんは、ここをしてね。これは、こっちにおいてね」など、的確に仕切る方が出るので、うまく流れができ、スムーズに作業が進みます。

○賽銭箱型貯金箱は2人1組で1つを組み立てます。協働作業です。そこに、ボランティアさんや職員が加わり、補助します。一度、差し込んだ木材がバランスを崩して壊れてしまう・・。「キャー」「ワー」という歓声が上がります。ボランティアさんの「うまいうまい、そうそう、良い調子!」という言葉に乗らされ(笑)て、どんどんこなれていく手つき、金づちを打つ音も力強くなり、にぎやかな時間となります。この日は、NHK京都さんの取材でしたが、カメラを意識することもなく、夢中でした。最後に、NHKの取材の方が、「こんなに楽しい取材は初めてです」と言われたのが嬉しかったです。

○すべての木工作業は、最後に“先生”のチェックを受けます。それは、どんな商品を作るときも決まっています。木工班は、その流れに慣れています。今回も最後は先生のチェックを受けます。最近は、ボランティアさんが先生になることも。その先生は、なんと、木材で家を建てたことのあるつわものだったのです!「さすが!」と利用者の皆さんと納得でした。

ページの先頭へ